京都モダン建築祭

京都モダン建築祭

2023年11月上旬


開催決定

守ってきた人がいる

都市の記憶を物語る
モダン建築を一斉公開

近現代に建てられたモダン建築の数々は、街の記憶を雄弁に物語る生きた証人です。近代以降、戦争や震災の被害が少なかった京都には、モダン建築が数多く現存しています。ですが、これまで京都といえば神社仏閣や桜、紅葉、というイメージが根強く、近代の建物が光を浴びることは多くありませんでした。

2021年、京都市京セラ美術館で開催された「モダン建築の京都」展は、これまでまとまって語られることの少なかった京都のモダン建築に光を当て、資料展示にとどまらない横断的な連携によって、京都のモダン建築に実際に触れる豊かな体験の機会となりました。

しかし、明治・大正から昭和・平成を経て令和へ。時代の波は激しく、多くのモダン建築が存続の危機に直面しています。公的支援に限度があるのは言うまでもなく、また海外に比べて建物保存の制度が整わない日本では、さまざまな形で周りが協力しなければ建物が残りにくい状況があります。このため、現状、こうしたモダン建築の維持継承はほとんどが所有者の個人的努力と献身に拠っています。

京都モダン建築祭

守ってきた人がいる

モダン建築には、京都という都市が経験してきた歴史と社会と経済と文化が、そして市井の生活が醸成してきた京都らしさが、色濃く表出しています。一歩足を踏み入れれば、身体全体で感じる、場の質感。歳月を経た建物ならではの、深みと味わい。専門的な知識や前情報がなくとも、建築そのものが雄弁に語りかけてきます。

そして、その奥には、知れば知るほど面白い建築文化の深みが広がっています。建築主や建築家は言うまでもなく、その建設や維持管理に関わってきた施工者、技術者、職人といったつくり手たちの着想、技術、思想。これまでの歴代オーナーや使い手たちが紡いできた物語や時代背景。そこで繰り広げられてきた営みや世界観の変遷。さらに、建築どうしの時間と空間を超えたつながりや、京都という都市へのまなざし。どの建築にもそれぞれの歴史と物語があり、陰に日向にそれを支えてきた無数の人たちがいます。

たしかに京都は戦争や震災の被害が少なかった。でも、それだけで建築は残りません。守ってきた人がいる。受け継ぎ、守り、心を注いできた一人ひとりの意志と努力がなければ、今ここにある建築と出会うことはできませんでした。ここまで受け継がれてきた建築が、今を生きて私たちの暮らしや文化やまちなみを豊かにしてくれているという奇跡。この営みがこれからも続くことを願ってやみません。

愛情の伝播で
建築文化をつなぐ

その一助となっていきたいという願いをもって、「京都モダン建築祭」は生まれました。普段は公開されていない建築が、関わる人に支えられて、このときだけ扉を開く。それによって、京都で大切に守り継がれてきた建物や営みが“生きた文化財”として受け継がれ、時代に相応しい形で共に未来へ進んでいけるように。さまざまな歴史と文化が層をなして重なる建築文化を多くの人と共に楽しみ、受け継いでいけるように。次の世代を担う若者やこどもたちが、こうした建築を守りたいと思ってくれるように。建築そのものの素晴らしさができるだけ生き生きと伝わるように。だからこそ、愛情の伝播、発見と学び合いを大切にしたいと考え、専門家によるガイドツアー、オーディオガイドやオンラインコンテンツ等のプログラムを展開し、オーナー自身や当事者によるお話やもてなしを大事にしています。刻々と変わりゆくまちなみの中で、歴代の人々によって大切に守り続けられているモダン建築の存在とその素晴らしさを、多くの人と共に味わいたい。建築を観る対象として楽しむという体験を、もっと多くの人と共有していきたい。そう願っています。

京都モダン建築祭

2023年11月上旬、
期間とエリアを
拡大して開催

初開催2022年の
成果と課題

京都モダン建築祭は2022年に初開催し、初年度の参加建築数は36件。建築一斉公開イベントでは全国でも珍しい有料パスポート方式を導入し、参加費の一部を建築の保存・保全に還元しました。成果と課題の詳細は3月に公開した報告書のとおりで、社会の期待と関心が我々の想定と準備を大きく上回っていたと受け止めています。

新たに京都駅・七条、五条、
北大路、衣笠等へエリア拡大

2年目となる2023年、こうした総括をふまえ、初年度の課題解決と内容の拡充をめざし、新たな体制で準備を始めています。まず、期間は昨年の3日間から週末2回を含む11日間に拡大し、参加建築にも見学者にも機会の拡充をはかります。
そして、エリアは2022年の中京・御所西・岡崎3エリアから、より広域に展開します。南は東西本願寺が並び立つ七条エリアから、魅力的な商業建築が続く五条・河原町エリアへ。北はヴォーリズ設計の教会が点在する北大路一帯をはじめ、日本画家たちが集住した"絵描き村”衣笠や北野まで。参加建築50件を目標に、日々公開のご相談を進めています。

さまざまな可能性を想定し、混雑緩和や見学機会の公平性の観点から、オンライン事前予約や抽選等のしくみを取り入れると共に、ウェブサイト、SNS、紙媒体等を組み合わせた丁寧な情報提供に努めます。

京都モダン建築祭

さまざまなパートナーとの
連携を強化

そして、昨年好評だった特別ツアーについても、継続と充実をはかるとともに、日程を分散するなどして、受け入れ人数の増強をはかります。また、オンラインプログラムやトークイベント等を企画すると共に、建築祭期間の京都体験がより豊かになるさまざまな連携企画も、参加建築や連携パートナーと共に計画中です。いちはやく、5月には「京都モダン建築祭オフィシャルクラブ」が始まります。

開催日程
2023年11月2日(木)〜12日(日) 11日間
特別公開日
2023年11月2日(木)〜4日(土)、10日(金)〜12日(日) 計6日間
エリア(予定)
中京、御所西、岡崎、京都駅・七条、五条・河原町、北大路、衣笠・北野、西陣、その他
は新規
主催
京都モダン建築祭実行委員会(京都市、京都市観光協会、京都ユースホステル協会、まいまい京都)
共催
京都市
今後の予定
2023年7月初旬 参加建築や公開情報の詳細をリリース
2023年9月初旬 チケット発売開始

京都モダン建築祭

どうかご支援
ください

千年続く京都の
新しい風物詩に

この取り組みは長く続けていくことが重要です。京都モダン建築祭を千年続く京都の新しい風物詩にしていきたいと願っています。そのためには、所有者や管理者の意志を尊重し、維持にかかるさまざまな負担を共に支えていくことと、継承していくための財源確保が欠かせません。

京都モダン建築祭は、皆さんの参加費と支援者のサポートに支えられて成立しています。開催レポートで公開したとおり昨年は多額の赤字となりましたが、今年は収支の改善をめざし、経費削減にも努めつつ、協賛募集や補助金申請等の努力を続けています。ですが、昨年課題となった現場運営の見直しおよび運営体制の拡充にともない、さらなるコスト増は必至です。まちのみんなでつくるこの新たな京都の風物詩を持続可能な未来へと育てていくために、京都やモダン建築に関心があるすべての企業・団体や個人の皆さまへ、ご支援をお願いいたします。皆さんのパートナーシップで、どうか京都モダン建築祭を続けさせてください。

個人寄付、
企業・団体協賛のお願い

個人の方(サポーター)からのご寄付は3,000円から、企業・団体(パートナー)からのご協賛は100,000円から受け付けております。いただいたお金は、京都モダン建築祭の実施・運営のために大切に使わせていただきます。皆さまの応援と温かいご支援を心よりお待ちしております。

サポーター(個人の方からの寄付)

金額
3,000円以上、上限なし
寄付方法
オンライン寄付の場合

下記のボタンからお進みください。クレジットカードの利用が可能です。

手続きはこちら ※外部サイトへ移動します
振り込みの場合

下記の口座にお振り込みください。合わせてお⼿数ですが、こちらの申込書にご連絡先などを記入頂き、下記までメールにて送信ください。

【振り込み先】

  • 銀⾏名

    三井住友銀⾏(⾦融機関コード:0009)
  • ⽀店名

    京都支店(店番号:496)
  • 口座種別・番号

    普通預⾦ 9730074
  • 口座名義(漢字)

    京都モダン建築祭実行委員会事務局
  • 口座名義(カナ)

    キョウトモダンケンチクサイジッコウイインカイジムキョク

【申込書送信先】

contact@kenchikusai.jp

※メール受信がエラーになる事象が発生しております。万が一上記メールアドレスへの送信が出来ない、あるいは7日以内に返信がない場合は、恐れ入りますが、当サイト内お問合せフォームからご連絡いただきますようお願いいたします。

寄付特典
2023年10月1日までに、10,000円以上のご寄付をいただいた個人サポーターの方には、京都モダン建築祭パスポートをお送りします。

パートナー(企業・団体からの協賛)

募集要項
詳細は下記をご覧ください。
2023年京都モダン建築祭 パートナー(企業・団体)募集要項
協賛特典
京都モダン建築祭パスポート、広報ツールへの企業・団体名等の掲載、交流会

「京都モダン建築祭
オフィシャルクラブ」誕生

2023年5月よりスタート。京都モダン建築祭オフィシャルクラブは、京都モダン建築祭を応援してくださる方々と京都モダン建築祭を結ぶ公式クラブです。月2回のライブ配信と随時開催のメンバー限定リアルイベントを実施。非公開建築を訪れるガイドツアーや限定公開イベントも。全国どこからでも、誰でも参加できます。京都モダン建築祭オフィシャルクラブでは、随時会員を募集しています(主催:まいまい京都)。

クラブページはこちら ※外部サイトへ移動します

最後に

モダン建築は、驚くべき多様さでその場所の「らしさ」を体現しています。市や府の庁舎に代表される公共建築の数々。町衆の気概が生んだ元学区小学校や、豊かなキャンパスを有する大学といった学校建築群。世界的規模となっても京都に本社を置きつづける企業の草創期を支えた社屋。内外建築家が信仰と希望を託した教会や寺社の宗教建築群。さらに京町家の近代化をよく示す店舗併用住宅に、医院建築、住宅建築、プロフェッサーアーキテクトの実験的作品。そこから見えてくるのは、京都という都市がいかに新たな挑戦を続けてきたか。そして古いものを大切にしてきたか。いきいきと浮かび上がる京都の都市性はエリアを広げ参加建築が増えることでより鮮やかになり、心躍る出会いと発見をもたらしてくれます。

都市が理想を必要とするならば、この京都モダン建築祭で公開されるような建築群が希望を持って共存してゆける将来を私たちは見たい。京都モダン建築祭は、京都という都市の将来とそこでの人の営みをより豊かにしていくためのひとつの試みでもあります。千年続く祭をめざして、まずは2年目、次の一歩をどうかご一緒ください。

京都で大切に守られてきた
モダン建築が
今年も一斉に扉を開く

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